このページで学ぶこと
一次関数とは、x が変わると、それに合わせて y も決まったルールで変わる関係のことです。
一次関数は、高校受験でとてもよく出ます。
でも、いきなりグラフや公式から入ると、
「関数って何?」
「x と y は何を表しているの?」
「y=ax+b の a と b は何?」
「傾きって何?」
「変化の割合って何?」
「なぜグラフが直線になるの?」
とつまずきやすくなります。
このページでは、一次関数を意味からゆっくり説明します。
図で見る:一次関数
このページの大事な考え方を、図で先に確認しましょう。
一次関数は、xが増えたときのyの増え方が一定になる関係です。
関数とは何か?
一次関数を学ぶ前に、まず「関数」という言葉を確認しましょう。
関数とは、ある数を決めると、別の数も決まる関係のことです。
x を決めると、y が決まる
たとえば、1個100円のお菓子を買うとします。
| お菓子の個数 x |
代金 y |
| 1個 |
100円 |
| 2個 |
200円 |
| 3個 |
300円 |
| 4個 |
400円 |
お菓子の個数 x が決まると、代金 y も決まります。
これが関数の考え方です。
関数とは、x を決めると y が決まる関係です。
一次関数とは何か?
一次関数とは、次のような形で表される関数です。
y = ax + b
a と b には、数字が入ります。
たとえば、
y = 2x + 3
も一次関数です。
一次関数とは、x が1乗で出てくる関数です。
グラフにすると、まっすぐな直線になります。
x² が出てくる場合は、一次関数ではありません。
| 式 |
一次関数? |
理由 |
| y = 2x + 3 |
一次関数 |
x が1乗で出てくる |
| y = -x + 5 |
一次関数 |
x が1乗で出てくる |
| y = x² |
一次関数ではない |
x² が出てくる |
x と y は何を表しているの?
一次関数では、x と y がよく出てきます。
x = 自分で変える数
y = x によって決まる数
たとえば、1個100円のお菓子を買う場合、
x = お菓子の個数
y = 代金
と考えることができます。
x が1なら、yは100。
x が2なら、yは200。
x が3なら、yは300。
このように、x が変わると y も変わります。
x は原因、y は結果と考えるとわかりやすいです。
y = ax + b の意味
一次関数でよく出る形が、
y = ax + b
です。
この式の中で、a と b にはそれぞれ意味があります。
| 記号 |
意味 |
やさしい言い方 |
| a |
変化の割合・傾き |
x が1増えたとき、y がどれだけ増えるか |
| b |
切片 |
x が0のときの y の値 |
たとえば、
y = 2x + 3
では、
a = 2
b = 3
です。
つまり、x が1増えると y は2増え、x が0のとき y は3になります。
a は「増え方」を表す
次の一次関数を見てみましょう。
y = 2x
x にいろいろな数を入れてみます。
x が1増えるたびに、y は2ずつ増えています。
y = 2x の 2 は、「x が1増えると、y が2増える」という意味です。
この増え方を、変化の割合や傾きといいます。
b は「スタート地点」を表す
次の一次関数を見てみましょう。
y = 2x + 3
x = 0 のとき、
y = 2 × 0 + 3 = 3
です。
つまり、このグラフは y が3のところから始まるように見えます。
y = 2x + 3 の 3 は、x = 0 のときの y の値です。
この b のことを、切片といいます。
最初は「切片」という言葉が難しければ、
b = スタート地点
と考えるとわかりやすいです。
一次関数は何に使うの?
一次関数は、変わっていく量を表すときに使います。
たとえば、タクシー料金を考えてみます。
最初に500円かかります。
そのあと、1km進むごとに200円ずつ料金が増えます。
進んだ距離を x km、料金を y 円とすると、
y = 200x + 500
と表せます。
この式では、
200 = 1kmごとに増える料金
500 = 最初からかかる料金
です。
一次関数は、「最初にある量」と「一定の増え方」がある場面で使えます。
グラフはなぜ直線になるの?
一次関数のグラフは、まっすぐな線になります。
理由は、x が1増えるたびに、y の増え方がいつも同じだからです。
たとえば、
y = 2x + 1
の表を作ると、次のようになります。
y は、いつも2ずつ増えています。
だから、点をグラフにとると、まっすぐ並びます。
一次関数のグラフが直線になるのは、y の増え方が一定だからです。
変化の割合とは何か?
変化の割合とは、x が変わったときに、y がどれだけ変わったかを表す数です。
変化の割合の公式
まずは、次のように考えるとわかりやすいです。
変化の割合 = y の増加量 ÷ x の増加量
分数の形で書くと、次のようになります。
変化の割合 =
y の増加量
x の増加量
たとえば、次の表を見てください。
x は1ずつ増えています。
y は2ずつ増えています。
だから、変化の割合は、
2 ÷ 1 = 2
です。
一次関数では、変化の割合はいつも同じです。
そして、変化の割合は y = ax + b の a と同じです。
傾きとは何か?
傾きとは、グラフの坂のようなものです。
y = ax + b
の a が傾きです。
| 式 |
傾き |
グラフの様子 |
| y = 2x + 1 |
2 |
右上がり |
| y = -2x + 1 |
-2 |
右下がり |
| y = 1x + 3 |
1 |
ゆるやかな右上がり |
傾きがプラスなら、右上がりの直線になります。
傾きがマイナスなら、右下がりの直線になります。
傾きは、グラフがどのくらいの坂になっているかを表します。
一次関数の式から表を作る
次の一次関数で表を作ってみましょう。
y = 3x + 1
x に 0、1、2、3 を入れます。
| x |
計算 |
y |
| 0 |
3×0+1 |
1 |
| 1 |
3×1+1 |
4 |
| 2 |
3×2+1 |
7 |
| 3 |
3×3+1 |
10 |
表を作ると、x と y の関係が見えやすくなります。
一次関数のグラフをかく流れ
一次関数のグラフは、点を2つ取ればかくことができます。
たとえば、
y = 2x + 1
のグラフをかくなら、次のように考えます。
- x に 0 を入れて、y を求める
- x に 1 を入れて、y を求める
- 2つの点をグラフに打つ
- 2つの点をまっすぐ結ぶ
x = 0 のとき、
y = 2×0 + 1 = 1
なので、点は、
(0, 1)
です。
x = 1 のとき、
y = 2×1 + 1 = 3
なので、点は、
(1, 3)
です。
一次関数のグラフは直線なので、2つの点がわかればかけます。
一次関数と連立方程式の関係
一次関数は、連立方程式とも関係があります。
たとえば、
y = 2x + 1
y = -x + 7
という2つの直線があります。
この2つのグラフが交わる点は、両方の式を同時に成り立たせる点です。
つまり、連立方程式の答えと同じ意味になります。
2つの一次関数のグラフが交わる点は、連立方程式の解を表しています。
この考え方がわかると、一次関数と連立方程式がつながって見えるようになります。
例題1:y = 2x + 3 の a と b
次の一次関数を見てください。
y = 2x + 3
y = ax + b と比べると、
a = 2
b = 3
です。
つまり、
x が1増えると、y は2増えます。
x = 0 のとき、y は3です。
例題2:y = -3x + 4 の傾きと切片
次の一次関数を見てください。
y = -3x + 4
y = ax + b と比べると、
a = -3
b = 4
です。
つまり、傾きは -3、切片は 4 です。
傾きがマイナスなので、グラフは右下がりになります。
例題3:変化の割合を求める
次の表を見てください。
x は1ずつ増えています。
y は、
5 → 8 → 11
と3ずつ増えています。
だから、変化の割合は、
3 ÷ 1 = 3
です。
この一次関数の変化の割合は3です。
文章問題を一次関数にする
一次関数は、文章問題でもよく使います。
ある水そうに、毎分3Lずつ水を入れます。
はじめに水そうには5Lの水が入っていました。
x分後の水の量を y L とします。
最初に5Lあります。
そこへ、毎分3Lずつ増えます。
だから、
y = 3x + 5
と表せます。
3 は毎分増える量。
5 は最初から入っている量です。
よくあるつまずき
一次関数では、次のようなところでつまずきやすいです。
間違いやすい考え方
・関数という言葉の意味がわからない
・x と y の役割がわからない
・a と b をただ暗記する
・傾きと切片を混同する
・変化の割合の意味がわからない
・グラフをいきなり描こうとする
正しい考え方
・x を決めると y が決まると考える
・x は原因、y は結果と考える
・a は増え方
・b はスタート地点
・変化の割合は y の増え方
・まず表を作ってからグラフにする
一次関数が苦手な子は、いきなりグラフではなく、まず表を作って x と y の関係を確認しましょう。
確認問題
一次関数の意味を確認してみましょう。
問題1
y = 2x + 5 の a と b はそれぞれいくつですか?
問題2
y = -x + 3 の傾きと切片を答えましょう。
問題3
y = 3x + 1 で、x = 2 のとき y はいくつですか?
問題4
x が1増えると y が4増える一次関数があります。変化の割合はいくつですか?
問題5
最初に10個あり、1日ごとに2個ずつ増えます。x日後の個数を y 個として、式で表しましょう。
答え
問題1:a = 2、b = 5
問題2:傾き -1、切片 3
問題3:y = 3×2 + 1 = 7
問題4:4
問題5:y = 2x + 10
まとめ
一次関数は、最初は言葉が多くて難しく感じるかもしれません。
でも、意味を整理するとわかりやすくなります。
関数とは、x を決めると y が決まる関係です。
一次関数は、y = ax + b の形で表されます。
a は増え方、変化の割合、傾きを表します。
b は x = 0 のときの y の値で、切片といいます。
一次関数のグラフは直線になります。
まず表を作ると、式やグラフが理解しやすくなります。
一次関数がわかると、連立方程式やグラフ問題、文章問題にも強くなります。
まずは、「x を決めると y が決まる」という考え方を大切にしましょう。