意味からわかる高校受験

分数の計算とは何か?

分母・分子・約分・通分を、基礎からやさしく解説

このページで学ぶこと

分数とは、1つのものをいくつかに分けたうちの何個分かを表す数です。
分数は、小学校で習いますが、中学数学でもずっと使います。 分数が苦手なままだと、
割合の公式がわからない
確率の分数がわからない
比の値がわからない
方程式で分数が出ると止まる
関数の変化の割合で混乱する
約分・通分で計算ミスが増える
ということが起こりやすくなります。 このページでは、分数の意味から、分数のたし算・ひき算・かけ算・わり算まで、ゆっくり説明します。

図で見る:分数の意味

このページの大事な考え方を、図で先に確認しましょう。

分数の分母と分子の意味を説明する図。
分母は何等分したか、分子はそのうち何個かを表します。

分数とは何か?

分数とは、全体をいくつかに分けたうちの、いくつ分かを表す数です。 たとえば、
12
は、1つのものを2つに分けたうちの1つ分です。
2つに分けたうちの1つ分
分数は、「全体を何等分したか」と「そのうち何個分か」を表します。

分母と分子とは?

分数には、分母と分子があります。
分子分母
分母は、下にある数です。 分子は、上にある数です。 たとえば、
35
なら、
分母は5
分子は3
です。
分母は「全体を何等分したか」。
分子は「そのうち何個分か」です。

分母は「下」、分子は「上」

分母と分子を逆に覚えてしまう子は多いです。 覚え方としては、
分母は下
分子は上
です。 「母」は土台のように下にある、と考えると覚えやすいです。
分母と分子を逆にすると、意味が変わってしまいます。
たとえば、
2332
は、同じ数ではありません。

分数はわり算でもある

分数は、わり算として考えることもできます。
34 = 3 ÷ 4
つまり、分数は、
上の数 ÷ 下の数
です。 これは、割合や確率でとても大切です。
分数は、「分子 ÷ 分母」と考えることもできます。

同じ大きさの分数

見た目は違っても、同じ大きさの分数があります。 たとえば、
12 = 24 = 36
です。 どれも、全体の半分を表しています。
分母と分子に同じ数をかけても、分数の大きさは変わりません。
たとえば、
12 = 1×22×2 = 24
です。

約分とは何か?

約分とは、分母と分子を同じ数で割って、分数を簡単にすることです。 たとえば、
68
は、分母も分子も2で割れます。
68 = 34
です。
約分とは、分数の大きさを変えずに、見た目を簡単にすることです。
約分しても、分数の大きさは変わりません。

約分のやり方

約分は、次の順番で考えるとやりやすいです。
  1. 分母と分子を見ます
  2. 両方を割れる数を探します
  3. 同じ数で割ります
  4. これ以上割れなければ終わりです
12/18 を約分してみましょう。
12と18は、どちらも6で割れます。
1218 = 23
です。
答え:2/3

通分とは何か?

通分とは、分母が違う分数の分母をそろえることです。 たとえば、
1213
は、分母が2と3で違います。 これを、同じ分母にそろえます。 2と3の共通の数は6なので、
12 = 36
13 = 26
となります。
通分とは、分母を同じにすることです。
分数のたし算・ひき算で必要になります。

なぜ通分が必要なの?

分母が違う分数は、そのままたし算・ひき算ができません。 なぜなら、分け方が違うからです。
1/2 は、全体を2つに分けたうちの1つ分。
1/3 は、全体を3つに分けたうちの1つ分。
分け方が違うので、そのまま足せません。 そこで、分母を同じにします。
12 + 13 = 36 + 26
ここまで来ると、分母が同じなので足せます。
36 + 26 = 56

分母が同じ分数のたし算

分母が同じ分数のたし算は、分子だけを足します。
15 + 25 = 35
分母は5のままです。
分母が同じなら、分子だけを足します。
分母どうしを足してはいけません。
1/5 + 2/5 = 3/10 ではありません。
正しくは 3/5 です。

分母が違う分数のたし算

分母が違うときは、先に通分します。
1/2 + 1/4 を計算しましょう。
1/2 を、分母4の分数に直します。
12 = 24
だから、
12 + 14 = 24 + 14 = 34
です。
分母が違うたし算は、通分してから分子を足します。

分数のひき算

分数のひき算も、たし算と同じように考えます。 分母が同じなら、分子だけを引きます。
57 - 27 = 37
分母が違うなら、先に通分します。
3/4 - 1/2 を計算しましょう。
1/2 を、分母4に直します。
12 = 24
だから、
34 - 12 = 34 - 24 = 14
です。

分数のかけ算

分数のかけ算は、分母どうし、分子どうしをかけます。
23 × 45 = 2×43×5 = 815
分数のかけ算は、通分しなくて大丈夫です。
分子どうし、分母どうしをかけます。
途中で約分できるときは、先に約分すると計算が楽になります。

分数のわり算

分数のわり算では、わる数を逆数にして、かけ算に直します。
わり算は、逆数をかける
たとえば、
23 ÷ 45
では、4/5 を逆数の 5/4 にします。
23 × 54 = 1012 = 56
です。
分数のわり算は、わる数をひっくり返して、かけ算にします。
ひっくり返すのは「わる数」です。
前の分数をひっくり返さないように注意しましょう。

逆数とは何か?

逆数とは、分母と分子を入れ替えた数です。
23 の逆数は 32
です。 整数にも逆数があります。 たとえば、5は、
51
と考えられるので、5の逆数は、
15
です。
逆数は、分母と分子を入れ替えた数です。

整数と分数の計算

整数と分数を計算するときは、整数を分数の形にするとわかりやすくなります。 たとえば、
3 × 25
は、3を 3/1 と考えます。
31 × 25 = 65
です。
整数は、分母が1の分数として考えられます。

負の分数

分数にもマイナスがあります。
-23
は、マイナスの分数です。 これは、
-23 と同じ意味
です。
マイナスの分数も、正負の数と同じように符号を考えます。
たとえば、
-12 + 32 = 22 = 1
です。

分数と割合のつながり

割合では、分数の考え方がよく使われます。 たとえば、
割合 = くらべる量もとにする量
です。 40人中10人なら、
1040 = 14
です。
割合が苦手な子は、分数の意味を復習すると理解しやすくなります。

分数と確率のつながり

確率も分数で表すことが多いです。 たとえば、サイコロを1回投げて偶数が出る確率は、
36 = 12
です。 これは、
全部の場合の数が6
当てはまる場合の数が3
なので、3/6 になります。
確率では、分数を約分して答えることが多いです。

分数と方程式のつながり

方程式でも分数はよく出ます。
x/3 = 4 を解きましょう。
x/3 は、xを3で割った数です。 それが4なので、両方に3をかけます。
x = 12
です。
分数がわかると、方程式で分母をはらう計算も理解しやすくなります。

例題1:約分

15/20 を約分しなさい。
15と20は、どちらも5で割れます。
1520 = 34
です。
答え:3/4

例題2:通分してたし算

1/3 + 1/6 を計算しなさい。
1/3 を、分母6に直します。
13 = 26
だから、
13 + 16 = 26 + 16 = 36 = 12
です。
答え:1/2

例題3:分数のかけ算

2/5 × 3/4 を計算しなさい。
分子どうし、分母どうしをかけます。
25 × 34 = 620
約分すると、
620 = 310
です。
答え:3/10

例題4:分数のわり算

3/5 ÷ 2/3 を計算しなさい。
わる数 2/3 を逆数にします。
23 の逆数は 32
だから、
35 ÷ 23 = 35 × 32 = 910
です。
答え:9/10

分数の計算でよくあるつまずき

間違いやすい考え方

・分母と分子を逆に覚える
・たし算で分母も足してしまう
・通分せずに足してしまう
・約分を忘れる
・わり算で前の分数をひっくり返す
・整数を分数に直せない

正しい考え方

・分母は下、分子は上
・分母が同じなら分子だけ足す
・分母が違うなら通分する
・最後に約分できるか見る
・わり算は、わる数を逆数にする
・整数は分母1の分数にできる
分数が苦手な子は、「分母は何を表しているか」「分子は何を表しているか」を毎回確認しましょう。

確認問題

問題1
分母とは、分数の上と下のどちらにある数ですか?
問題2
12/18 を約分しましょう。
問題3
1/4 + 1/2 を計算しましょう。
問題4
5/6 - 1/3 を計算しましょう。
問題5
2/3 × 3/5 を計算しましょう。
問題6
4/7 ÷ 2/3 を計算しましょう。
問題7
5の逆数を答えましょう。

答え

問題1:下
問題2:12/18 = 2/3
問題3:1/4 + 1/2 = 1/4 + 2/4 = 3/4
問題4:5/6 - 1/3 = 5/6 - 2/6 = 3/6 = 1/2
問題5:2/3 × 3/5 = 6/15 = 2/5
問題6:4/7 ÷ 2/3 = 4/7 × 3/2 = 12/14 = 6/7
問題7:1/5

まとめ

分数は、割合・確率・比・方程式につながる大切な土台です。
分数は、全体を分けたうちの何個分かを表します。
分母は下、分子は上です。
分母は、全体を何等分したかを表します。
分子は、そのうち何個分かを表します。
約分は、分母と分子を同じ数で割って簡単にすることです。
通分は、分母を同じにすることです。
分数のたし算・ひき算では、分母をそろえます。
分数のかけ算は、分子どうし・分母どうしをかけます。
分数のわり算は、わる数を逆数にしてかけます。
分数が苦手でも、焦らなくて大丈夫です。 まずは「分母は全体の分け方」「分子はそのうち何個分」と考えるところから始めましょう。

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