このページで学ぶこと
比とは、2つ以上の数を比べて、「どれくらいの割合か」「何倍の関係か」を表す考え方です。
比は、相似・確率・割合・文章問題でよく使います。
でも、比が苦手な子は、
「3:4って何?」
「比と割合の違いがわからない」
「比を簡単にするって何?」
「比の値って何?」
「比例式をどう作ればいいの?」
「内項の積と外項の積って何?」
というところで止まりやすいです。
このページでは、比を「数どうしの関係を見やすくする道具」として、ゆっくり説明します。
比とは何か?
比とは、2つ以上の数を比べるための表し方です。
たとえば、赤い玉が3個、青い玉が4個あるとします。
このとき、赤い玉と青い玉の数の比は、
3 : 4
と表します。
これは、
赤が3に対して、青が4ある
という意味です。
比とは、数どうしの関係を「○ : △」の形で表したものです。
比は「どちらがどれくらい多いか」を見る道具
比は、ただ数を並べているだけではありません。
2つの量の関係を見やすくしています。
Aさんはりんごを2個持っています。
Bさんはりんごを6個持っています。
このとき、AさんとBさんのりんごの数の比は、
2 : 6
です。
これは、BさんがAさんの3倍持っていることも表しています。
2 : 6 = 1 : 3
比を見ると、「何倍の関係か」がわかりやすくなります。
比を簡単にするとは?
比は、分数と同じように、同じ数で割って簡単にできます。
たとえば、
6 : 8
は、どちらも2で割れます。
6 : 8 = 3 : 4
これを、比を簡単にするといいます。
比を簡単にするとは、両方を同じ数で割って、見やすい比にすることです。
比を簡単にしても、関係は変わりません。
6 : 8 も 3 : 4 も、同じ比です。
等しい比とは何か?
等しい比とは、同じ関係を表している比のことです。
たとえば、
2 : 3
と
4 : 6
は等しい比です。
なぜなら、2 : 3 の両方を2倍すると、
4 : 6
になるからです。
| もとの比 | 同じ数をかける | 等しい比 |
| 2 : 3 | ×2 | 4 : 6 |
| 2 : 3 | ×3 | 6 : 9 |
| 2 : 3 | ×4 | 8 : 12 |
比は、両方に同じ数をかけても、両方を同じ数で割っても、関係は変わりません。
比の値とは何か?
比の値とは、比を分数にしたものです。
たとえば、
3 : 4
の比の値は、
34
です。
つまり、
a : b の比の値 = ab
と考えます。
比の値は、「前の数 ÷ 後ろの数」です。
たとえば、6 : 8 の比の値は、
68 = 34
です。
比と割合の関係
比と割合は、どちらも「量の関係」を表します。
たとえば、赤い玉が3個、青い玉が2個あるとします。
赤と青の比は、
3 : 2
です。
全部の玉は、
3 + 2 = 5個
です。
赤い玉の割合は、
35
になります。
比は「赤と青の関係」。
割合は「全体の中でどれくらいか」。
ここを分けて考えるとわかりやすいです。
比を使って全体を分ける
比は、全体を分ける問題でもよく使います。
1200円を、AさんとBさんで 2 : 3 の比に分けます。
Aさんはいくらもらいますか?
2 : 3 なので、全部で、
2 + 3 = 5
に分けると考えます。
Aさんはそのうち2つ分です。
だから、
1200 × 25 = 480
です。
Aさんは480円です。
Bさんは、
1200 × 35 = 720
です。
480円と720円を足すと1200円になるので、確認もできます。
比例式とは何か?
比例式とは、2つの比が等しいことを表す式です。
たとえば、
2 : 3 = 4 : 6
のような式を比例式といいます。
比例式では、
左の比と右の比が同じ関係を表している
と考えます。
相似の長さを求めるときにも、比例式をよく使います。
3cm が 6cm に対応しているとき、5cm に対応する長さを x cm とする。
このとき、
3 : 6 = 5 : x
のように比例式を作ることができます。
内項の積・外項の積とは?
比例式では、内項の積と外項の積が等しくなります。
たとえば、
2 : 3 = 4 : 6
では、内側にある数は3と4です。
外側にある数は2と6です。
内項:3 と 4
外項:2 と 6
このとき、
3 × 4 = 2 × 6
となります。
どちらも12です。
比例式では、内項の積と外項の積が等しくなります。
これを使うと、わからない数を求められます。
比例式で x を求める
次の比例式を考えます。
3 : 6 = 5 : x
内項の積と外項の積が等しいので、
6 × 5 = 3 × x
となります。
つまり、
30 = 3x
です。
両方を3で割ると、
x = 10
です。
比例式は、相似の長さを求めるときにとてもよく使います。
相似と比の関係
相似では、対応する辺の比が等しくなります。
たとえば、
△ABC ∽ △DEF
のとき、
AB : DE = BC : EF = CA : FD
という関係が成り立ちます。
これは、比の考え方そのものです。
相似で長さを求めるには、比の考え方が必要です。
だから、相似が苦手な子は、先に比を復習するとかなり理解しやすくなります。
例題1:比を簡単にする
12 : 18 を簡単にしなさい。
12と18は、どちらも6で割れます。
12 : 18 = 2 : 3
です。
答え:2 : 3
例題2:比の値を求める
8 : 12 の比の値を求めなさい。
比の値は、前の数を後ろの数で割ります。
812
約分すると、
23
です。
答え:2/3
例題3:比例式を解く
2 : 5 = 6 : x のとき、x を求めなさい。
内項の積と外項の積が等しいので、
5 × 6 = 2 × x
です。
30 = 2x
両方を2で割って、
x = 15
です。
答え:15
例題4:比でお金を分ける
1500円を、AさんとBさんで 2 : 3 に分けます。
Bさんはいくらもらいますか?
2 : 3 なので、全部で、
2 + 3 = 5
に分けます。
Bさんは3つ分です。
1500 × 35 = 900
です。
答え:900円
比でよくあるつまずき
間違いやすい考え方
・比をただの数字の並びだと思う
・比を簡単にしない
・前後の順番を逆にする
・比の値で分母と分子を逆にする
・比例式で対応する量をそろえない
・全体を分ける問題で、2:3なら2/3にしてしまう
正しい考え方
・比は量どうしの関係
・両方を同じ数で割る
・A:BならAが前、Bが後ろ
・比の値は前の数÷後ろの数
・対応する量どうしで比を作る
・2:3なら全体は2+3=5と考える
比が苦手な子は、「何と何を比べているのか」を必ず言葉で確認しましょう。
確認問題
問題1
比とは何ですか?
問題2
8 : 12 を簡単にしましょう。
問題3
5 : 8 の比の値を求めましょう。
問題4
3 : 4 = 9 : x のとき、x を求めましょう。
問題5
1000円を 2 : 3 に分けるとき、2のほうはいくらですか?
問題6
相似で比が大切になるのはなぜですか?
答え
問題1:2つ以上の数の関係を表すもの
問題2:2 : 3
問題3:5/8
問題4:3 : 4 = 9 : x より、4×9 = 3x、36 = 3x、x = 12
問題5:1000 × 2/5 = 400円
問題6:相似では、対応する辺の比が等しくなるから
まとめ
比は、相似や文章問題を理解するための大切な土台です。
比とは、数どうしの関係を表すものです。
3 : 4 は、「3に対して4」という意味です。
比は、両方を同じ数で割って簡単にできます。
比の値は、前の数 ÷ 後ろの数です。
比例式は、2つの比が等しいことを表す式です。
比例式では、内項の積と外項の積が等しくなります。
相似では、対応する辺の比が等しくなります。
比が苦手なときは、まず「何と何を比べているのか」を確認しましょう。
そして、全体を分ける問題では、比の数を足して「全部で何つ分か」を考えるとわかりやすくなります。